@article{oai:hirosaki.repo.nii.ac.jp:02000182, author = {郡, 千寿子}, journal = {弘前大学教育学部紀要}, month = {Oct}, note = {山口県の萩市立図書館に所蔵されている近世期版本の往来物資料について、調査した概要を報告した。和本のみの目録はなく、『萩市立図書館 和漢古書蔵書目録』1)『萩市立図書館所蔵 諸家旧蔵書籍目録』2)により調査し、調査対象に該当すると思われる近世期の往来物資料を選別した。加えて文献調査を実施し、考察検討のうえ分類整理した。総数では24本の近世期版本の往来物資料が確認された。目的別に分類してみると、教訓科往来が6本、社会科往来は所蔵がなく、語彙科往来が2本、消息科往来が4本、地理科往来が1本、歴史科往来が1本、産業科往来が2本、理数科往来が7本、女子用往来が1本という結果であった。出版地域別の分類では、江戸が10本、京都が3本、大阪が6本、萩が1本、不明が4本という結果であった。地理的に近い京都と大阪を合わせると9本となり、江戸の10本とほぼ同数に近いということになる。距離的に遠方である江戸の出版が比較的目立つという点が特徴であり、予想外の結果であったといえよう。すでに公表している島根県立図書館、鳥取県立図書館、米子市立図書館、山口県立図書館での調査結果との比較検討も行い、山陰地域の偏在状況や格差についてもグラフ化して提示した。  往来物の分布を通して、地域の教育的背景の格差や文化伝播状況などを解明することを目的としているが、瀬戸内海側の山口県立図書館と日本海側の萩市立図書館との相違も明らかとなった。総数は多いとは言えないが、調査の空白地帯であった山陰での調査結果として今後の基盤となり得る一報といえよう。}, pages = {1--6}, title = {萩市立図書館所蔵の往来物資料について ―目的別と出版地域別の分類整理 ―}, volume = {130}, year = {2023} }