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本論は、青森県内に伝わる民俗芸能を対象にし、客体化を経た「地域社会に伝わる土着の芸能」すなわち「民俗芸能」と現代的な「日常」との連関を問題にしながら、「保存」や「観光」(文化財保護制度や観光産業)の枠組みに基づいた議論からは見えにくい部分、人々の生活世界に密接した「美的」なコミュニケーションとしての民俗芸能の側面を明らかにしようとするものである。方法として、青森県津軽地方の弘前市鳥井野地区と同県南部地方の上北郡七戸町上原子集落という二つの地域に伝わる計四種類の芸能を対象にし、論者自らも各芸能に対して4つの異なる立場すなわち「すでに参入をしていた団体内での役割の移行(囃子方から踊り手へ)」、「すでに参入をしていた団体での活動」、「他所の芸能への新たな参入」、「他所の芸能の復興における支援者としての参入」という立場から参入した。\n 第1章ではまず本論の目的を述べ、研究史を整理しながら問題の所在を述べた。次いで本論の研究方法を示し、本論の構成について説明した。\n 第2章「対象の地域と芸能」では、青森県津軽地方の鳥井野地区と同県南部地方の上原子集落について概観したうえで、津軽地方と南部地方という異なる背景と、それぞれの地域に伝わる芸能の性質について記述した。\n 第3章「民俗芸能と「日常」の身体」では、論者が芸能の当事者として拠点にしている津軽地方、鳥井野地区の鳥井野獅子踊りを対象にした。ここでは、論者自身が獅子踊りの囃子方から踊り手へと転向するという過程における学習のなかで得られた情報に基づいて考察を行った。獅子踊りにおける基本的な身体技法を対象にしながら、芸能と日常との繋がりについて、身体技法の側面から明らかにする取り組みを行った。\n 第4章「芸能に遊興性を取り戻す人々」では、津軽の祭囃子を題材にした。ここでは、津軽の祭囃子がいわゆる「保存」としての活動や、「観光」の場での活動といった枠組みではなく、人々の生活世界の中で、娯楽として行われている場面を対象にしながら、そのプロセスやそこでの芸能の機能、あるいは芸能を介した人々の関係性の解明を試みた。\n 第5章「芸能に「協力」する人々」では、南部地方、上原子集落の上原子剣舞踊りを対象にした。現地の人々にとって地域の民俗芸能である剣舞に「協力」するとはどのようなことであるか、人々はいかにして剣舞に「協力」し、それによって何を体験しているのか、などについて剣舞の観察や剣舞の習得を目的とした練習会・本番の舞台への参加を通して明らかにしてゆくという取り組みを行った。\n 第6章「地域的・日常的文脈で復興される民俗芸能」では、前章に引き続いて、上原子集落の芸能を対象にし、当地に伝わる盆踊りの再構築の場を対象にしながら、芸能復興の支援者の立場で芸能を介した人々の交流やその関係性、参加者の意識について論述した。\n 第7章「芸能実践の現代的展開と日常の変質」では、当該地域の芸能における実践の多様化、規模の拡大・スピード化、活動範囲の広域化、新たなネットワークの構築といった当該地域の芸能実践の現代的状況に眼を向けながら、引き続き「身体」と「コミュニケーション」といった観点を手掛かりにして、民俗芸能と人々の「日常」の「つながり」について見てきた。\n 以上のような分析と考察の結果、本論では民俗芸能とそれに関わる人々の日常との「つながり」について、青森県内の鳥井野地区と上原子集落という異なる地域内の質の違う芸能を対象にして明らかにすることができた。現在の地域社会において、民俗芸能が人々の生活世界に密接している領域に眼を向けていくと、そこには、変化や創意工夫、あるいは生活臭や猥雑さ、多様性といった性質をもつ芸能の姿があった。また、芸能の所作だけでなく、日常の生活や労働の中に分野を超えて存在する「類型的な身体技法」が存在し、これが芸能の所作にとっての文化的な資源になっていたという構図も見えてきた。\n 芸能がその身の内に有しているこうした生活的側面の解明は「保存」や「観光」の枠組みに基づきがちであったこれまでの民俗芸能の研究に対して、人間の生活の一面としての芸能の姿を捉えるという、より当事者の立場に立脚した視座の確立をもたらすものであると思われる。\n また、民俗芸能の所作の資源としての「類型的な身体技法」に対する理解は、芸能の所作を単なる動きのパターンとしてだけでなく、生活や労働を実際に支えてきた極めて実用的な身体能力と連関させて把握する視野を提供するものであり、このような観念は、芸能の動きの理解だけでなく、生活における人々の身体活動の中に芸能を捉えていくというように、より全体的な構図の中で芸能の身体を理解するためにも有効であると思われる。\n 本論で明らかにしてきた民俗芸能の生活的側面とは、身体的側面においても関係性の側面においても、地域的、日常的な文脈の中にあるものであり、芸能を地域的・社会的な文脈から切り離していくような身体観、すなわち「演劇学的身体観」によって等閑視されてきた部分でもある。ゆえに、これまでの民俗芸能に対する身体観を超克し、当事者の生活世界に密接した新たな民俗芸能観を構築してゆく上でも本論で見出した身体観や関係性のあり方は有効性を持のではないかと考えられる。","subitem_description_type":"Abstract"}]},"item_7_dissertation_number_67":{"attribute_name":"学位授与番号","attribute_value_mlt":[{"subitem_dissertationnumber":"甲031"}]},"item_7_full_name_2":{"attribute_name":"著者(ヨミ)","attribute_value_mlt":[{"nameIdentifiers":[{"nameIdentifier":"17407","nameIdentifierScheme":"WEKO"}],"names":[{"name":"シモダ, 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