@article{oai:hirosaki.repo.nii.ac.jp:00006503, author = {郡, 千寿子}, journal = {弘前大学教育学部紀要}, month = {Oct}, note = {鳥取県立図書館に所蔵されている近世期版本の往来物資料について、調査した概要を報告する。和本のみの目録はなく、『鳥取県立図書館 和漢籍分類目録―鳥取県立鳥取図書館旧蔵―』1)『鳥取県立鳥取図書館 郷土資料目録昭和54年3月31日現在』2)により調査し、調査対象に該当すると思われる近世期の往来物資料を選別した。加えて文献調査を実施し、考察検討のうえ分類整理した。  総数では、28本の近世期版本の往来物資料が確認された。目的別に分類してみると、教訓科往来が5本、社会科往来は所蔵がなく、語彙科往来が1本、消息科往来が14本、地理科往来の所蔵がなく、歴史科往来が3本、産業科往来が3本、理数科往来の所蔵はなく、女子用往来が2本という結果であった。出版地域別の分類では、江戸が6本、京都が10本、大坂が3本で、不明が9本という結果であった。地理的に近い京都の出版が最多であり、関西圏からの影響が大きかったことが予想される。しかし、江戸の出版は、大坂より多く、不明が9本存在することを合わせて考えると、江戸文化圏からの影響が必ずしも少ないとはいえないであろう。すでに公表している島根県立図書館での調査結果との比較検討も行い、地域の偏在状況や格差についてもグラフ化して提示した。   往来物の分布を通して、地域の教育的背景の格差や文化伝播状況などを解明することを目的としているが、本稿は、島根に次ぐ山陰地域の調査地点である。従来、山陰地域の往来物資料は『往来物解題辞典』でも記載が少なく、調査の空白地帯であった。今後、他地域の状況と比較する上で基盤となる調査の一報である。}, pages = {1--7}, title = {鳥取県立図書館所蔵の往来物資料について ― 目的別と出版地域別の分類整理 ―}, volume = {126}, year = {2021} }