@article{oai:hirosaki.repo.nii.ac.jp:00007153, author = {郡, 千寿子}, journal = {弘前大学教育学部紀要}, month = {Mar}, note = {山口県立図書館に所蔵されている近世期版本の往来物資料について、調査した概要を報告した。和本のみの目録はなく、資料名や出版年代での検索結果に基づき、調査対象に該当すると思われる近世期の往来物資料を選別した。加えて文献調査を実施し、考察検討のうえ分類整理した。  総数では、11本の近世期版本の往来物資料が確認された。目的別に分類してみると、教訓科往来、社会科往来、語彙科往来、理数科往来、女子用往来の所蔵が見られず、消息科往来が6本、地理科往来が1本、歴史科往来が1本、産業科往来が3本という結果であった。出版地域別の分類では、江戸が2本、京都が1本、大阪が5本で、不明が3本という結果であった。地理的に近い京都と大坂の出版が合わせて6本と半数以上を占めており、関西圏からの影響が大きかったことが予想される。江戸の出版は2本であるが、不明が3本あり、江戸文化圏からの影響が少なかったとは必ずしも断定できないが、大阪出版が最多の5本というのは注目すべきであろう。すでに公表している島根県立図書館、鳥取県立図書館、米子市立図書館での調査結果との比較検討も行い、山陰地域の偏在状況や格差についてもグラフ化して提示した。  往来物の分布を通して、地域の教育的背景の格差や文化伝播状況などを解明することを目的としているが、本稿は山口での初めての調査地点である。総数は少ないが、調査の空白地帯であった山陰での調査結果として今後の基盤となり得る一報といえよう。}, pages = {1--8}, title = {山口県立図書館所蔵の往来物資料について ―目的別と出版地域別の分類整理―}, volume = {129}, year = {2023} }